容姿の美しさの価値と基準をめぐる作品展
ADF（NPO青山デザインフォーラム）は、「ADF Art Gallery Project」の第35回として、アーティスト・みょうじなまえ／高橋鮎子による二人展「Unframing the bodies」を2025年9月5日（金）から9月20日（土）まで開催いたします。
みょうじは、鏡台を用いた立体作品を通じて、身体的な「美」や「美しさ」に価値を置くことが、求める主体の自信や喜びにつながる一方で、他者の眼差しや社会的な抑圧によって強いられる側面もあることを提示します。

みょうじなまえ《Alter Dominant》2025年


高橋は今回、「身体を素材として扱う行為」に焦点を当てました。造花をパッチワーク的に再構成した絵画では、部位ごとに調整される身体の分断性を示唆します。また、自身の皮膚を型取りしてシリコンで鞄型に成形した作品では、価値の異なる素材への変換を試み、「素材としての身体」として扱われる美容医療の現状へのまなざしを表現しました。

高橋鮎子《plastic flowers》キャンバス・油彩、1303×894 mm（2025年）
ぜひ、この機会にご高覧ください。


作家プロフィール
みょうじ なまえ
自身のこれまでの体験を契機に、身体・性・アイデンティティとその消費をめぐる問題などを扱う。近年は特に、テキストを用いて「ナラティブ」の持つ潜在的可能性に着目した作品制作を行っている。
1987年 兵庫県生まれ／2019年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業
主な展示
2025年 「『元始女性は太陽だった』のか？」（KOTARO NUKAGA Three）／個展「Not an Epilogue」（spiral art gallery）
2024年 個展「I’ll give you a name」（N project）
2023年 「ATAMI ART GRANT 2023 巡 - Voyage ATAMI」（静岡県熱海市内）／SICF23 EXHIBITION部門 グランプリアーティスト展「バベルとユートピア」（スパイラル）
2022年 CAF賞 2022（代官山ヒルサイドテラス）
高橋鮎子
「ルッキズム」を主軸に、そこから生じる身体性・ジェンダー・人間関係をテーマに制作。取材や自身の体験をもとに、絵画・インスタレーション・文章を用いて発表している。
1994年生まれ／2018年 多摩美術大学美術学部油画専攻 卒業／2021年 東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻 修了
主な展示
2023年 「The Fairest Fairs #2」（TAV GALLERY）／「収縮と剥落」（HIRO OKAMOTO GALLERY）
2022年 個展「Kalavinka」（TAV GALLERY）
2021年 個展「no exit」（JINEN GALLERY）

会期：2025年9月5日（金）– 9月20日（土）
時間：11:00–18:00
場所：GARDE Gallery（東京都港区南青山5-2-1 ALLIANCEビル4F）
休廊：日曜日