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アジアを代表する建築ビジネスイベント「ARCHIDEX」と、ASEAN不動産会議「AREC 2025」が、7月23日、クアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)にて、マレーシアのファディラ副首相によって正式に開幕されました。MITEC(7月21日〜24日)とKLCC(7月23日〜26日)の2会場で開催された本展示会には、世界110の国と地域から56,000人以上の来場者が訪れ、総額20億リンギット(約620億円)規模のビジネス・投資機会が創出されました。
NPO青山デザインフォーラム(ADF)は、本イベントのメディアパートナーとして参加しています。
開幕セレモニーに登壇したファディラ副首相
アジアを代表する建築ビジネスイベント「ARCHIDEX」と、ASEAN不動産会議「AREC 2025」が、7月23日、クアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)にて、マレーシアのファディラ副首相によって正式に開幕されました。MITEC(7月21日〜24日)とKLCC(7月23日〜26日)の2会場で開催された本展示会には、世界110の国と地域から56,000人以上の来場者が訪れ、総額20億リンギット(約620億円)規模のビジネス・投資機会が創出されました。
今年のARCHIDEXでは、注目の展示として「FENESTEX(ファネステックス)」がMITEC会場に登場し、最先端のファサード設計や開口部ソリューションが紹介されました。来場者は、サステナブル建築の未来を体感できるブースとして注目しました。また、KLCC会場には、オーストリアやシンガポールなどの国家パビリオンが並び、各国の建築技術やデザイン哲学が披露されました。
2025年のASEAN議長国として、マレーシアは持続可能な都市化やスマートインフラ分野における地域リーダーシップを強調しました。副首相は挨拶の中で、ASEANが統合された強靭な市場として成長し、インフラと不動産分野の発展を地域連携によって加速させていると述べました。
登壇したマレーシア副首相ファディラ氏は、「ASEAN全体のインフラ整備を一体化することが、地域経済のレジリエンスを高める鍵だ」と語り、ASEAN共通基準の必要性や都市開発における協働の可能性を強調しました。
ARCHIDEX 2025では、建築イノベーションやサステナブルデザインに焦点を当てた展示が行われました。MITEC会場では、先端ファサード技術を紹介する「FENESTEX」や、AIを活用した設計ソリューション、新進デザイナーによる展示などが展開されました。KLCC会場では、オーストリア、カナダ、中国、韓国、シンガポールなど各国のパビリオンや、「WOW(World of Works)」、マレーシア木材の可能性を紹介する「MTC–PAMパビリオン」、オーダーメイド家具に特化した「マレーシア・中国カスタマイズド家具ゾーン」などが注目を集めました。
AREC 2025は「不動産ルネサンス ー 革新・統合・影響力」をテーマに、低価格住宅、気候変動に対応するインフラ、スマートシティ戦略など、急速に都市化が進む地域に求められる課題に取り組みました。主な議題には、国境を越えた住宅協力と資金調達、都市交通とインフラのレジリエンス、持続可能な建築環境のための基準づくりなどが含まれていました。
また、クアラルンプール建築週間(KLAW 2025)も同時開催され、旧市街エリアを中心に、建築・芸術・文化遺産を通じて都市の魅力を再発見する取り組みが行われました。観光とビジネスイベントの融合により、地域経済の活性化と来場者の体験価値向上が期待されました。
詳細は以下の公式サイトをご覧ください: https://archidex.com.my
MITEC会場では、AIを活用した建築デザインソリューションや、未来志向のインテリア提案も紹介されており、建築業界の最新トレンドを体感できる場となっていました。これにより、サステナブル建築の技術的進化とユーザーエクスペリエンスの融合が図られていました。
また、ARCHIDEXでは展示だけでなく、専門家同士のつながりを促進するビジネスマッチングやネットワーキングイベントも数多く実施され、業界関係者がリアルに交流し、新たな協業の可能性を見つける貴重な機会となっていました。
併催されたDATUM会議は、東南アジアを代表する建築カンファレンスとして位置づけられ、建築家や研究者、政策立案者による講演・ディスカッションが行われました。持続可能な都市づくりに向けた知見の共有と、建築思想の深化を目的としていました。
ARCHIDEXとは
ARCHIDEX(アーキデックス/建築・インテリア・建設総合展示会)は、アジアを代表する建築ビジネスイベントとして、2000年に創設されました。マレーシア建築家協会(PAM)とC.I.Sによって、クアラルンプール建築フェスティバル(KLAF)の一環として共同開催されています。
本イベントは、大規模なトレードショーと建築カンファレンス「DATUM」を融合させたユニークな構成で、フォーラムや業界講演、ビジネスマッチング、ネットワーキング、表彰式など、多彩な機会を提供します。展示会では、建築・インテリア・建設技術の最新トレンドや製品が紹介されます。
建築家、デベロッパー、デザイナー、行政関係者など、業界のキープレイヤーが一堂に会することで、知見の共有と連携を促進し、ASEAN諸国およびそれ以外の地域における建築・都市づくりの発展に貢献しています。